爆買WEEKとは?開催日程や超PayPay祭との違い、売上を上げるための施策などをご紹介!
2025年09月08日
楽天の「Rakuten AI for RMS」、
Yahoo!の「EC Pilot」。
どちらも店舗運営を支援するAIツールとして、
公式に利用実績のデータが発表されています。
「AIツールを使えば売上が伸びる」
という単純な話として紹介されることも多いですが、
実際に発表されている数字を丁寧に読むと、
そう言い切れない部分も見えてきます。
この記事では公式発表の事実と、
そこからの推測・考察を明確に分けたうえで、
AI業務支援ツールとどう向き合うべきかを整理します。
まずは両者の機能と、公式に発表されている利用実績を確認します。
楽天市場の店舗運営システム「RMS」に搭載されているAI機能です。
商品説明文の作成支援や商品画像の背景加工(R-Storefront)、
購入者からの問い合わせへの回答文作成・校正(R-Messe)、
レビュー返信支援、RMSの操作に関する質問応答などをカバーしています。
2026年7月の説明会では、楽天市場に出店する約5万店舗のうち、
約半数が毎月何らかの形でAI機能を活用していると発表されました。
Yahoo!ショッピングの店舗運営者向けAI支援ツールです。
2026年8月の説明会では、利用率48%、利用ストアは非利用ストアと比べて
取扱高が前年比15ポイント高いという結果が公表されました。
あわせて、AIエージェント経由の取扱高比率が
2026年7月時点で約20%に達していること、
「AIお買い物メモ」の月間利用者数が6月から7月にかけて約12倍に伸びていることも紹介されています。
Yahoo!のAIエージェント機能についてはこちらの
Yahoo!ショッピング「AIお買い物メモ」を実際に使ってみた|AIエージェントは店舗運営に何をもたらすかで詳しく解説しています▶︎
楽天・Yahoo!とも、
AI業務支援ツールの利用率はほぼ同水準(約半数前後)です。
片方だけが特別進んでいるという状況ではありません。
ここからは公式データをどう解釈すべきかという話に入ります。
Yahoo!の説明会ではインナーウエアを扱う店舗の事例が紹介されました。
EC Pilotの競合比較機能をもとに送料無料対応を決断した結果、
購入率が40%増、月間販売数が20%増になったというものです。
「利用ストアは取扱高が前年比15ポイント高い」という数字について、
公式発表には理由の説明がありません。
ここから先はあくまで私の推測としてお伝えします。
考えられるのは、
EC Pilotを使ったこと自体が直接の原因というより、
「AIが出した分析結果をもとに、実際に送料無料化という打ち手を決断し、実行した」
という一連の行動が成果につながった、という見方です。
ツールが分析・提案をしてもそれを受け取って終える店舗と、
実行に移す店舗とでは当然結果が変わってきます。
また、「もともと運営に積極的な店舗ほど、新しいツールも取り入れる」という可能性も否定できません。
この場合、EC Pilotの効果というより、
店舗の運営姿勢そのものが数字の差を生んでいるとも考えられます。
いずれにせよ、
「導入すれば自動的に売上が伸びる」
という単純な因果関係ではなさそう、というのが公正な見方だと思います。
楽天のR-Messeには、
送料・返品・納期など定型的な質問への回答をあらかじめ登録しておく
「テンプレート機能」「自動応答設定」と、
個別の問い合わせに対して店舗が書いた回答概要を
AIが丁寧な文章に清書する「AI回答作成支援」の
性質の異なる機能が存在します。
定型的な問い合わせは、
そもそもテンプレートや自動応答設定だけで十分対応できると考えられます。
AIによる回答作成支援が活きてくるのは、
テンプレートでは対応しきれない個別性の高い問い合わせや、
言葉選びに気を遣う場面ではないかと推測します。
だとすれば、テンプレートの整備が既に進んでいる店舗にとって、
AI回答作成支援の価値は限定的かもしれません。
逆に、テンプレート自体がまだ整っていない店舗、
あるいは経験の浅いスタッフが対応する場面の方が、
価値を感じやすいのではないかと考えています。
ここまでの内容を踏まえると、
AI業務支援ツールそのものの性能差よりも、
提案や分析結果をどう受け止め、実際の打ち手に落とし込めるかが、
成果の差を分けているように見えます。
これは正直、AIが進化しても変わらない部分だと感じています。
「何を書けばいいか分からない」
「この分析結果から何をすべきか判断できない」
という場面で、
実務経験をもとに一緒に考え、実行まで伴走することこそ、
運営代行が担ってきた役割だと考えています。
この視点については
楽天「AI店長」で運営代行はいらなくなる?ー 正直に考えてみた
で詳しく触れています▶︎
最後に、自社での活用状況を振り返るための視点を整理します。
■楽天RMS・Yahoo!ショッピングそれぞれのAI機能を、そもそも把握できているか
■定型的な問い合わせについて、テンプレート・自動応答の登録が済んでいるか
■AIが出した分析・提案結果を、実際の打ち手(価格・送料・訴求内容の変更など)に落とし込めているか
「使っているかどうか」だけでなく、
「使った先に何をしたか」まで振り返ることが次の一手につながります。
自社に合った活用方法が分からない場合は、こちらの
楽天・Yahoo!運営代行の選び方完全ガイド|失敗しないための比較ポイントと確認すべきチェックリストを解説もご覧ください▶︎
この記事の重要なポイントを3つに整理します。
■楽天・Yahoo!とも、AI業務支援ツールの利用率はほぼ同水準(約半数前後)であり、どちらか一方が特別進んでいるわけではない
■「利用ストアの方が取扱高が高い」というデータは事実だが、
その理由は公式に説明されておらず、「提案を実行に移せたかどうか」が影響している可能性がある
■ツールの有無より提案・分析結果を実際の打ち手に落とし込む実行力で差がつくと考えられる
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